相手の欲望を言葉にさせ、自然に成約へ進める禁断の流れ
クロージングが苦手だから売れない。
そう思っているなら、原因を探す位置が遅すぎる。
成約できるかどうかは、最後の「どうしますか?」より前に、ほとんど決まっている。
相手が自分の問題を理解する。
その問題を放置した場合の影響を考える。
さらに、解決できたときの価値を自分の口で話す。
そこまで進めば、強引に押し切るクロージングは必要なくなる。
一つ、正確に言っておく。
この記事でいう「クロージング不要」とは、
契約確認や次の行動を決めなくていいという意味ではない。
相手の迷いを無視して、
「今日決めてください」
「今だけです」
「やらない理由は何ですか?」
と圧力をかける必要がなくなるという意味だ。
必要性を十分に感じていない相手を、最後の話術だけで契約させようとする。
そんな営業をやめるために使えるのが、SPIN話法だ。
特に、noteやSNSで見込み客を集め、
最後は電話で講座、コンサル、コミュニティなどの高額商品を提案する人間には使いやすい。
文章だけでは、相手固有の悩みや迷い、その場の温度までは拾い切れない。
電話なら、返ってきた答えに合わせて質問を変えながら、本当に解決したい問題までリアルタイムで掘れる。
LINEやセールスレターだけに頼り続けても、今売れていない高額商品が、ある日突然売れ始めることはない。
高額商品になるほど強いクロージング手段が必要になり、基本的には
メール、架電、対面の順で、相手と深く会話できるほど売りやすくなる。
この記事で扱うのは、その中間にある、今すぐ実践しやすい架電だ。
この記事では、SPIN話法の意味を説明して終わらせない。
四種類の質問の作り方。
相手の回答を深掘りする方法。
自分の商品への当てはめ方。
実際の電話商談で提案につなげる流れ。
ここまで具体的に話す。
読み終えたら、お前自身の商品についてSPIN質問を作ってみろ。
次の架電で何を聞けばいいのか分からず、商品の説明だけで時間を埋める状態から抜け出せる。
売れない原因は、最後のクロージングではなく提案前にある

売れない営業ほど、最後の一押しを強くしようとする。
クロージングの言い回しを探す。
断られない返し方を覚える。
限定性を入れる。
特典を足す。
だが、相手が商品の必要性を感じていないなら、最後だけ強くしても簡単には売れない。
考えてみてくれ。
相手が無料noteやSNS投稿を見て、個別相談へ申し込んだとする。
電話で悩みを少し聞いただけで、販売者が30分間も商品説明を始める。
「この講座には、こんな動画があります」
「毎週の添削が受けられます」
「参加者限定のコミュニティがあります」
「特典としてテンプレートも渡します」
そして最後に聞く。
「どうされますか?」
相手からすれば、答えは決まっている。
「一度、考えます」
なぜなら、商品が悪いからではない。
自分が今すぐ解決すべき問題なのか、判断できていないからだ。
必要性が曖昧なまま、講座の内容や特典だけを説明されても決断できない。
ここで図星を言う。
お前がクロージングを苦手だと思っているなら、提案前の会話を見直してみろ。
本当は、断られる最後の瞬間ばかりを怖がって、その前に相手の問題を深く聞けていないのではないか。
「noteが売れません」
相手がそう答えた。
その瞬間に、待ってましたとばかりに自分のコンサル説明を始める。
これでは、相手の問題はまだ小さい。
「少し困っている」
その程度の認識しかない相手に、数十万円の商品を提案しても、価格の方が大きく見える。
高額商品を売るなら、価格を小さく見せるのではない。
相手が抱えている問題と、解決する価値を正確に見えるようにする。
そのための質問設計がSPIN話法だ。
SPIN話法は、35,000件を超える商談研究から生まれた

SPIN話法は、雰囲気で作られた心理テクニックではない。
Neil RackhamとHuthwaite Researchが、成果を出す営業と出せない営業の行動を科学的に調べた研究から生まれた質問モデルだ。
この研究では、
- 約12年間
- 35,000件を超える営業商談
- 10,000人を超える営業担当者
- 23か国
という規模で、実際の商談が分析された。
調べたかったのは、売れる人間と売れない人間の会話に、どんな違いがあるのかということだ。
当時、営業ではクロージング、反論処理、商品説明などが重要だと考えられていた。
だが、低価格商品を短時間で売る商談と、高額商品を電話や個別相談で売る商談では、同じ方法がそのまま通用しなかった。
高額商品では、相手が支払う金額も大きい。
参加後に使う時間も長い。
「本当に自分に必要なのか」
「自分にも実践できるのか」
「今、お金を払う理由があるのか」
こうした判断が必要になる。
だから、勢いや一言の切り返しだけで決まらない。
成果を出している営業の会話を分析すると、特徴的な質問の使い方が見つかった。
それが、
- Situation
- Problem
- Implication
- Need-payoff
の四種類だ。
ここで大事なのは、売れる営業は口がうまかった、と単純化しないことだ。
売れる営業は、相手を言い負かしていたのではない。
相手が、自分の状況と問題を整理できるように質問していた。
人は、他人から押しつけられた結論には反発する。
だが、自分で答えた内容は簡単には否定しない。
これはコピーライティングでも同じだ。
売る側が「必要です」と100回書くより、読み手が「今のままではまずい」と気づく文章の方が強い。
電話営業でも、販売者が価値を連呼するより、見込み客自身が解決価値を言葉にする方が、商品を購入する理由が強くなる。
SPINは四つの質問で、相手の「困った」を「解決したい」に変える

SPINは、四種類の質問の頭文字を取った言葉だ。
| 種類 | 意味 | 目的 |
|---|---|---|
| S | Situation | 現状を把握する |
| P | Problem | 問題や不満を発見する |
| I | Implication | 問題が与える影響を整理する |
| N | Need-payoff | 解決する価値を相手に語ってもらう |
流れだけを見ると簡単に感じる。
だが、使い方を間違えると、ただの質問攻めになる。
一つずつ、noteやコンテンツ販売の電話商談で使える形に落としていく。
Situation質問は、提案に必要な現状だけを確認する
Situation質問は、相手の現在の状況を知るための質問だ。
たとえば、コンテンツ販売のコンサルを提案するなら、次のように聞く。
「現在は、どのSNSから見込み客を集めていますか?」
「noteは、これまで何本くらい販売しましたか?」
「商品の案内は、noteだけで完結させていますか。それともLINEや個別相談にもつなげていますか?」
「今販売している商品で、月に何件くらい成約していますか?」
現状が分からなければ、適切な問題質問はできない。
ただし、Situation質問は多ければいいわけではない。
むしろ、相手のSNSやnoteを見れば分かることまで質問すると、準備不足が伝わる。
たとえば電話の最初から、
「どんな発信をしていますか?」
「noteは書いていますか?」
「プロフィールには何を書いていますか?」
と聞く。
それが相手のアカウントを見れば分かるなら、質問する必要はない。
相手には、
「自分の発信を何も見ずに電話しているのか」
と思われる。
しかもnote経由の見込み客は、顔が見えない関係から電話へ進む。
最初から「怪しい勧誘ではないか」と警戒される可能性があるからこそ、
調べれば分かる質問を重ねて不信感を増やしてはいけない。
Situation質問を作るときは、次の四つから考えるといい。
現在の方法、量や頻度、担当者、現在の結果。
note販売なら、
- 今、どの媒体で集客しているか
- 月に何本投稿し、何人が商品ページを見るか
- 発信、販売、購入者対応を誰が行っているか
- 月に何件売れ、どこで見込み客が止まっているか
を確認する。
ただし、すべてを聞く必要はない。
次のProblem質問に必要な情報だけを取る。
Situation質問の目的は、相手の活動歴を一から聞き出すことではない。
売上が止まっている場所を見つけるための地図を作ることだ。
Problem質問は、相手が我慢している不満を言葉にさせる
Problem質問では、現在の販売方法にどんな問題があるかを聞く。
ここからSPINの本番が始まる。
たとえば、次のように聞く。
「投稿を続けても、商品購入までつながらないことはありますか?」
「noteは読まれているのに、売上が発生しないことがありますか?」
「低価格商品は売れても、高額商品へつながらない状態ではありませんか?」
「個別相談へ来てもらっても、提案の途中で何を話せばいいか分からなくなることはありますか?」
Problem質問を考えるときは、五つの方向から探すと作りやすい。
- 手間
- 遅れ
- 不足
- ばらつき
- 不安
たとえば、高額商品の販売に悩んでいる人なら、次の質問が作れる。
「毎日投稿しているのに、見込み客が増えないことはありませんか?」
「無料相談には来てもらえても、購入までつながらないことはありますか?」
「相手によって電話の進め方が変わり、説明が長くなることはありませんか?」
「低価格noteの購入者へ、次の商品をどう提案すればいいか迷いませんか?」
「今の販売方法を続けても、月の売上を安定させられるか不安はありませんか?」
「高額商品を作りたいと思っても、単価を上げることに罪悪感が出て、内容や価格を決め切れないことはありませんか?」
「過去に高額商品の炎上やクレームを見て、自分も同じことになるのではないかと怖くなることはありませんか?」
ここでよくある失敗がある。
「コンテンツ販売で困っていることはありますか?」
とだけ聞くことだ。
この質問は範囲が広すぎる。
相手は、何を答えればいいか分からない。
その結果、
「集客ですかね」
「売上を増やしたいです」
という浅い答えで終わる。
抽象的な質問には、抽象的な答えしか返ってこない。
良い質問は、相手が普段経験している具体的な場面を思い出させる。
「noteが売れなくて困っていますか?」
よりも、
「noteの告知投稿には反応があるのに、販売ページを出した途端に反応が止まることはありますか?」
の方が答えやすい。
「電話営業が苦手ですか?」
よりも、
電話が怖い正体は、金額を自分の口で言うことへの抵抗だ。
高額な数字を伝えた瞬間に、相手からどう見られるかが怖くなり、その沈黙から逃げるように説明を足してしまう。
「相談者が悩みを話したあと、間が怖くなって商品説明を始めてしまうことはありますか?」
の方が、実際の問題が出てくる。
相手が、
「そうなんですよ」
と言い始めたら、問題の入口が見つかったということだ。
だが、ここで商品説明を始めてはいけない。
相手は、まだ「少し困っている」と言っただけだ。
Implication質問は、放置した問題の影響を整理する
Implication質問は、SPINの中でも特に重要な質問だ。
Problem質問で見つけた問題が、ほかの場所にどんな影響を与えているかを確認する。
たとえば相手が、
「noteは読まれますが、高額商品にはつながりません」
と答えたとする。
ここで、
「俺のコンサルならバックエンドまで設計できます」
と説明するのは早い。
まず、影響を聞く。
「高額商品につながらないことで、毎月の売上はどの価格帯の商品に依存していますか?」
「低価格noteだけで目標売上を作るなら、月に何本売る必要がありますか?」
「新しいnoteを何度も作ることに、時間を取られていませんか?」
「今の状態が半年続いた場合、発信や商品作りを続けられそうですか?」
こうして問題の影響を広げる。
Implication質問は、不安を煽るための質問ではない。
販売者が、
「このままだと稼げませんよ」
「絶対に失敗しますよ」
と決めつけるものでもない。
相手が見落としていた影響を、一緒に確認するための質問だ。
影響は、次の五方向へ広げると考えやすい。
一つ目は、お金への影響。
「低価格商品だけで目標売上を作るなら、月に何件売る必要がありますか?」
二つ目は、時間への影響。
「新しいnoteや投稿を作るために、週に何時間くらい使っていますか?」
三つ目は、人への影響。
「発信、商品作成、購入者対応を一人で抱えることで、疲れて止まることはありませんか?」
四つ目は、顧客への影響。
「低価格noteを購入した人が、次に何をすればいいか分からないまま離れることはありませんか?」
五つ目は、将来への影響。
「今の単発販売だけを続けた場合、三か月先の売上を予測できますか?」
たとえば、見込み客との電話で商品説明が長くなる人なら、次のように深掘りできる。
販売者:
「個別相談では、商品の説明が長くなってしまうんですね」
相手:
「はい。気づくと自分ばかり話しています」
販売者:
「説明が長くなった電話では、相手からどんな返事が来ることが多いですか?」
相手:
「一度考えます、と言われます」
販売者:
「その返事が続くことで、相談件数に対して何件くらい成約できていますか?」
相手:
「五件相談があって、一件売れるかどうかです」
販売者:
「成約しなかった四人を集めるためにも、投稿やLINE配信へ時間を使っていますよね?」
相手:
「かなり使っています」
販売者:
「その状態が続くと、新しい見込み客を集めても、同じ場所で止まる可能性はありますか?」
相手:
「あります。集客だけ増やしても意味がないと思っています」
最初の問題は「電話でうまく話せない」だった。
だが深掘りすると、
- 見込み客を集めても成約につながらない
- 集客へ使った時間が回収できない
- 売れないたびに新しいnoteや特典を作る
- 商品に自信を失う
- 高額商品を諦め、低価格販売だけに戻る
という影響が見えてくる。
ここで相手の認識が変わる。
「少し電話が苦手」から、
「今の販売導線を放置しない方がいい」
へ変わる。
視界が開けるのは、ここだ。
相手の問題が小さかったのではない。
販売する側が、その問題の影響を一緒に整理できていなかっただけだ。
Need-payoff質問は、解決する価値を相手に語らせる
問題の影響が見えたら、次は解決した場合の価値を聞く。
これがNeed-payoff質問だ。
たとえば、
「相談者の悩みを深く聞きながら、必要な人にだけ商品を提案できたら、電話への怖さは減りますか?」
「五件の相談すべてで同じ流れを使えたら、商談後の改善もしやすくなりますか?」
「低価格noteから高額商品までの導線を作れたら、毎月新しい商品を作り続ける必要は減りますか?」
と聞く。
ここでも、販売者が価値を断定しない。
「絶対に売れます」
「売上が増えます」
「必要ですよ」
と言うのではない。
相手自身に、解決した場合の価値を答えてもらう。
相手が、
「電話で焦らなくなると思います」
「集客した見込み客を無駄にしなくて済みます」
「低価格商品だけに依存しなくてよくなります」
「一つの導線を改善しながら使えます」
と話す。
この言葉が、そのまま提案理由になる。
Need-payoff質問を作るときは、次の形が使える。
- それが解消されたら、販売のどの部分が一番楽になりますか?
- 毎月、新しいnoteを作る時間が減ったら、その時間を何に使えますか?
- 電話の進め方を統一できたら、商談後に何を改善しやすくなりますか?
- 低価格商品から高額商品へつながる導線ができたら、月の売上計画は立てやすくなりますか?
- この問題を今解決する価値は、どこにありますか?
重要なのは、販売者が「価値があります」と言うことではない。
相手が「価値があります」と答えることだ。
SPINは順番を暗記するのではなく、回答を深掘りして使う

SPINを学んだ人がよくやる失敗がある。
S、P、I、Nを一問ずつ聞けばいいと思ってしまうことだ。
たとえば、こんな会話になる。
販売者:
「今は何を販売していますか?」
相手:
「副業系のnoteです」
販売者:
「困っていることはありますか?」
相手:
「売上が安定しません」
販売者:
「このままだと困りますか?」
相手:
「そうですね」
販売者:
「高額商品が売れたら嬉しいですか?」
相手:
「はい」
これでは、質問票を読み上げているだけだ。
会話が浅い。
相手の言葉も拾えていない。
SPINは、四問だけ聞く台本ではない。
相手の回答に合わせて、問題と影響を深掘りする枠組みだ。
同じnote販売の話でも、こう聞けば会話が変わる。
販売者:
「noteの売上は、月によって変わりますか?」
相手:
「かなり変わります」
販売者:
「少ない月は、何件くらいまで落ちますか?」
相手:
「二、三件しか売れない月もあります」
販売者:
「二、三件まで落ちると、月の売上目標にはどんな影響がありますか?」
相手:
「副業収入として計算できません」
販売者:
「売上が読めないことで、止まっていることはありますか?」
相手:
「会社を辞める判断ができません。それ以前に、広告や外注にもお金を使えません」
販売者:
「低価格noteだけで毎月の売上を作るのではなく、購入者の中から必要な人へ高額サポートを提案できたら、売上計画は立てやすくなりますか?」
相手:
「それなら、一件あたりの売上も増えるので計画しやすいです」
この会話では、「noteをもっと売りたい」という表面的な要望の奥に、
会社を辞める判断ができるほど、予測できる売上を作りたい
という本当の目的が見つかった。
提案内容も変わる。
ただnoteの文章を添削する提案では弱い。
集客用の発信、低価格note、LINE、個別相談、高額商品の提案までを一つにつなげる設計が必要になる。
質問することが目的ではない。
相手の回答によって、提案の中身を変えることが目的だ。
商品別のSPIN質問は、この手順で作ればいい

ここからは、お前の高額商品に合う質問を作る。
商品名を見ながら質問を考えると、商品説明に寄りすぎる。
だから、見込み客の問題から逆算する。
手順1 顧客が購入前に抱えている問題を三つ書く
たとえば、note販売から高額コンサルへつなげる商品なら、
- noteは売れても単価が低い
- 見込み客を個別相談へ誘導できない
- 電話で高額商品を提案できない
と書く。
SNS集客講座なら、
- 投稿しても見込み客が増えない
- フォロワーは増えてもLINE登録につながらない
- LINE登録後に何を配信すればいいか分からない
になる。
コンテンツ販売コンサルなら、
- 商品テーマが決まらない
- 低価格商品を作って終わっている
- バックエンド商品の内容と価格を決められない
と書ける。
手順2 問題を放置した影響を五方向へ広げる
先ほどの五方向を使う。
- お金
- 時間
- 人
- 顧客
- 将来
「低価格noteだけを販売している」という問題なら、
- 必要な売上を作るために多くの販売件数が必要になる
- 毎月、新しいnoteや告知投稿を作り続ける
- 発信、販売、購入者対応を一人で抱える
- 購入者が次に何をすればいいか分からず離れる
- 売上を予測できず、独立や外注の判断ができない
と広げられる。
手順3 解決後に起きる変化を具体的に書く
「コンテンツ販売が楽になる」では抽象的すぎる。
次のように、誰の何がどう変わるのかまで書く。
- 低価格noteの購入者から、個別相談へ進む人を把握できる
- 電話で聞く質問を事前に準備できる
- 相手の悩みに必要な高額商品だけを提案できる
- 毎月、新しいnoteを作らなくても既存の導線を改善できる
- 低価格商品の販売件数だけに依存せず、月の売上計画を立てられる
手順4 書き出した内容を質問文に変える
以下の表に沿って質問を作ればいい。
| 種類 | 質問で確認すること |
|---|---|
| S | 現在は何を、どこで、どのくらい販売しているか |
| P | どこに手間、不足、遅れ、ばらつき、不安があるか |
| I | 放置すると、売上や時間や継続にどんな影響が出るか |
| N | 解消すると、どんな販売判断や行動を進められるか |
note販売から高額商品へつなげるコンサルなら、こうなる。
Situation
「現在は、どのSNSからnoteへ集客していますか?」
「note購入者のうち、LINE登録や個別相談へ進む人は月に何人ほどいますか?」
Problem
「noteが売れても、次の商品へつながらないことはありますか?」
「個別相談では、自分ばかり商品説明をしてしまうことはありますか?」
「毎月、新しいnoteを作らないと売上が止まる状態ではありませんか?」
Implication
「低価格noteだけで目標売上を作るなら、月に何本売る必要がありますか?」
「個別相談が成約につながらないことで、集客へ使った時間はどのくらい回収できていますか?」
「新しいnoteを作り続けることで、既存商品の改善が後回しになっていませんか?」
「購入者が次の商品を知らないまま離れることで、どれくらい機会を失っていますか?」
「今の販売方法が半年続いた場合、月の売上を予測できそうですか?」
Need-payoff
「note購入者から必要な人だけを個別相談へ案内できたら、販売はどう変わりますか?」
「電話で質問する順番が決まっていたら、商品説明を始める前に相手の悩みを整理できそうですか?」
「低価格商品から高額商品まで一つの導線ができたら、毎月の売上計画は立てやすくなりますか?」
これで質問の在庫ができる。
電話ですべてを聞く必要はない。
相手の回答に合わせて選べばいい。
実演|note購入者へ高額商品を提案する電話をSPINで組み立てる

ここでは、副業でnote販売をしている見込み客へ、コンテンツ販売コンサルを提案する電話を例にする。
相手は、低価格noteを数本販売しているが、売上が安定せず、高額商品も作れていない。
1.事前調査
販売者は事前に、相手のSNSとnoteを確認する。
- 発信テーマ
- 投稿頻度
- noteの商品内容
- noteの価格
- プロフィールの導線
- LINEや個別相談への誘導
- 高額商品の有無
ここで分かる情報は、電話で聞かない。
2.Situation
販売者:
「現在は、SNSからnoteへ誘導して販売する形が中心ですか?」
相手:
「はい。ほぼnoteだけです」
販売者:
「noteを購入した人を、LINEや個別相談へ案内することもありますか?」
相手:
「今はしていません」
3.Problem
販売者:
「noteの販売件数が、月によって変わることはありますか?」
相手:
「あります。売れる月と売れない月の差が大きいです」
販売者:
「低価格noteの次に、高額なサポート商品を作りたいと思いながら、進められていない部分はありますか?」
相手:
「作りたいのですが、内容も価格も決められません。それに電話で売れる気もしません」
4.Implication
販売者:
「低価格noteだけで売上を作る場合、目標金額まで何本くらい売る必要がありますか?」
相手:
「月30万円なら、今の価格では100本近く必要です」
販売者:
「毎月100本を安定して売るために、投稿や新しいnoteを作り続ける必要がありますか?」
相手:
「そうなります。今もほぼ毎日投稿しています」
販売者:
「投稿と新しいnote作りを続けることで、購入者のサポートや既存商品の改善に影響は出ていますか?」
相手:
「そっちはほとんどできていません」
販売者:
「その状態が半年続いた場合、今より売上を予測できるようになりそうですか?」
相手:
「正直、難しいと思います」
販売者:
「高額商品を作れないままだと、会社を辞めるために必要な売上を作る時期にも影響しますか?」
相手:
「かなり影響します。このままでは、いつ辞められるか分かりません」
5.Need-payoff
販売者:
「低価格noteの購入者から、さらにサポートが必要な人だけを個別相談へ案内できたら、毎月100本売る必要は減りますか?」
相手:
「減ると思います」
販売者:
「電話で商品の説明を押し込むのではなく、相手の問題を聞いて、必要な人にだけ提案できたら、高額商品への怖さは減りますか?」
相手:
「それなら自分にもできそうです」
販売者:
「一つの高額商品と販売導線を作り、毎月同じ流れを改善できたら、新しいnoteを作り続ける時間も減らせますか?」
相手:
「かなり減らせると思います」
販売者:
「では、今必要なのはnoteをもう一本作ることより、既存の見込み客が高額商品まで進める導線と、電話で提案する型を作ることですね」
相手:
「そうですね」
6.提案
ここで初めて商品を説明する。
販売者:
「今の話では、noteが売れないことだけが問題ではありません。低価格商品だけでは必要な売上まで販売件数が多くなり、毎日投稿と商品作りを続けても、会社を辞める時期を決められないことが大きな問題でした。そこで今回は、noteをもう一本作るだけではなく、既存のnoteからLINE、個別相談、高額商品までの導線を作り、電話で何を聞き、どう提案するかまで一緒に設計するコンサルをご提案します」
この提案は、販売者が用意していた一般的な説明ではない。
相手が話した、
- 月100本近く売る必要がある
- 毎日投稿し続けている
- 既存商品の改善ができない
- 高額商品を作れない
- 会社を辞める時期を決められない
という言葉から作られている。
だから、相手にとって自分のための提案に聞こえる。
ここまで会話が進んでいれば、最後に必要なのは圧力ではない。
「今話した導線と電話の型を一緒に作る内容で、具体的なサポート範囲と金額を説明してもいいですか?」
と、次の行動を合意すればいい。
これが、強引なクロージングに頼らない電話営業だ。
SPIN話法が失敗する五つの原因

SPINを使えば、質問するだけで売れるわけではない。
使い方を間違えれば、相手を不快にさせる。
1.Situation質問が長すぎる
相手の活動歴や発信内容を一から質問する。
これでは電話の前半が情報収集だけで終わる。
SNSやnoteを見れば分かることは、事前に確認する。
Situation質問は、問題を見つけるために必要なものだけに絞る。
2.誘導尋問になっている
「低価格noteだけでは稼げませんよね?」
「高額コンサルが必要ですよね?」
これは質問の形をした押しつけだ。
相手に考えてもらうなら、
「低価格noteだけで目標売上を作る場合、月に何本売る必要がありますか?」
「高額商品を作れた場合、今の販売方法はどう変わりそうですか?」
と開いて聞く。
3.Problemの直後に商品説明を始める
相手が一つ困りごとを話しただけで、コンサルや講座の説明へ移る。
これでは問題の大きさも、影響も分からない。
「それは、どの場面で起きますか?」
「その問題で、毎月どのくらい時間を使っていますか?」
「そのまま続くと、何ができませんか?」
と深掘りする。
4.Implicationで必要以上に不安を煽る
Implicationは、恐怖を作る質問ではない。
「このままでは一生稼げません」
「今やらないと手遅れです」
と存在しない危険を想像させるのは違う。
相手が話した事実から、一段ずつ影響を確認する。
大げさな危機感ではなく、正確な問題認識を作る。
5.相手の回答と関係なく商品説明へ戻る
相手が話した問題を記録せず、最初から決めていた講座内容や特典の説明を始める。
それでは質問した意味がない。
提案するときは、
「今のお話では」
「特に問題なのは」
「解決できた場合に価値があるのは」
と、相手の言葉を要約してから商品をつなげる。
次の商談までに、SPIN質問シートを作れ

SPINは、読んで分かった気になるだけでは使えない。
次の架電までに、質問を作っておけ。
作る数は、次の十三問だ。
- Situation質問を二問
- Problem質問を三問
- Implication質問を五問
- Need-payoff質問を三問
電話ですべてを聞く必要はない。
相手の回答に合わせて選ぶための在庫として持っておく。
紙でも、スマホのメモでもいい。
次の形で書けばいい。
Situation
- 現在、どんな商品を、どの媒体で販売していますか?
- 見込み客は、どの導線から個別相談へ来ていますか?
Problem
- 集客、低価格商品、個別相談のどこで止まっていますか?
- 電話で相手の悩みを聞いたあと、商品説明が長くなることはありますか?
- 今の販売方法を続けることに不安はありますか?
Implication
- 低価格商品だけで目標売上を作るなら、月に何件売る必要がありますか?
- 新しい投稿やnote作りに、週何時間くらい使っていますか?
- 発信、販売、購入者対応を一人で抱えることで、何が後回しになっていますか?
- 購入者が次の商品を知らないことで、どんな機会を失っていますか?
- 今の状態が半年続いた場合、月の売上を予測できますか?
Need-payoff
- 低価格商品から高額商品へつながったら、販売件数への依存はどう変わりますか?
- 電話で聞く質問が決まっていたら、商談中の焦りは減りますか?
- 一つの販売導線を改善し続けられたら、浮いた時間を何に使えますか?
電話が終わったら、次の五つも振り返る。
- 相手が最も強く反応した問題は何だったか
- その問題は、売上や時間にどう影響していたか
- 相手自身が口にした解決価値は何だったか
- 提案は、相手の言葉とつながっていたか
- 次回は、どの質問を減らすべきか
質問は、多ければいいわけではない。
相手の答えを拾い、その答えに合わせて次の一問を選べることが重要だ。
口がうまくなくてもいい。
派手なクロージングができなくてもいい。
相手の話を雑に扱わず、一つずつ意味を確認できる人間なら、SPINは使える。
今日作った十三問があれば、次の電話で何を聞けばいいか分からず、
講座内容や特典の説明だけを続ける時間は減る。
相手の問題。
放置した場合の影響。
解決したときの価値。
この三つが見えてから、必要な商品説明だけをすればいい。
ここまで質問で相手の中に答えを作れていれば、もうクロージングは不要だ。
最後に必要なのは圧をかけることではなく、相手が選んだ答えを確認することだけだ。
覚えておけ。
成約を決めるのは、最後の一押しの強さではない。
提案する前に、相手が「なぜ解決したいのか」を自分の言葉で説明できているかだ。
だから今日、自分の高額商品について十三問のSPIN質問を書き出せ。
初めての架電で成約できなくてもいい。
電話を切ったあとに、
「次はどの質問を変えるべきか」「どこで相手の答えを拾えなかったか」が分かれば、
お前はもう次の一本へ進める状態になっている。
次の架電では、説明する前に一問深く聞け。
ここまで、相手の中に答えを作る質問の話をしてきた。
だが、これは電話だけの話ではない。
お前が書く記事も、同じだ。
役立つ内容を書いているのに、保存されない。読まれても、行動されない。
それは文章力の問題じゃない。
読者を動かすところまで、設計できていないだけだ。
その答えを、次の記事に書いた。
→ 有益な発信ほど、実は「スルーされる。」今すぐ捨てるべき常識。

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